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1999 年度 実績報告書

株化細胞の分化過程に対する、内分泌撹乱物質の影響評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11780395
研究機関東京薬科大学

研究代表者

吉見 立也  東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (30277256)

キーワード肺 / 分化 / 内分泌撹乱化学物質 / M3E3 / C3 cell / エストラジオール / HNF3 / Sp-B / CCSP
研究概要

1.M3E3/C3細胞の変化の検出
細胞を、いくつかの条件において分化培養を行い、肺の分化マーカーであるサーファクタント蛋白Sp-B、及びCCSP(クララ細胞特異的分泌タンパク質)についてmRNAの発現変化を定量PCRによって検出した。その結果、細胞は肺のクララ細胞様の分化形質を発現し、この細胞の分化能力が示された。このことは、M3E3/C3細胞培養システムが肺における細胞レベルの分化の研究を行うために有用であることを示唆している。
2.ホルモン様物質の暴露
上記の細胞分化系にエストラジオールを添加すると、Sp-Bの発現が増加したが、CCSPについては、ほとんど変化は見られなかった。Sp-Bの発現に変化が見られたことは、エストラジオールが細胞の分化方向性を変化させた結果と考えられる。更にいくつかの分化マーカーについて検出を行うことで、この細胞培養系において、環境中の内分泌撹乱化学物質の細胞分化への影響評価システムを構築することができると考えられる。
3.調節因子の解析
ホルモン様物質が分化の更に上流に与える影響を探るために、肺における転写調節を行っている因子(HNF3α、TTF-1)について、PCRの検出条件を検討し、鋭敏に検出可能なシステムを構築した。さらに定量的PCRによってその存在量を検出し、細胞内の調節因子の状態を解析する。エストラジオールの影響を検討中である。
4.エストロゲンレセプターの発現解析
エストラジオールによる細胞分化への影響が認められたことより、そのレセプターであるER-αについて、PCRによる検出を試みた。M3E3/C3細胞サンプルにおいて、その発現は検出されたが、エストラジオール添加による影響はみられなかった。肺ではβ型のレセプターが使用されている可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Yoshimi,Y.Takahashi et al.: "Studies on lung epithelial cell differentiation using in vitro culture system"Cell Structure and Function. 24・6. 666 (1999)

  • [文献書誌] N.Nakamura,T.Yoshimi et al.: "Analysis of Hox-related genes involved in the lung epithelial cell development"Cell Structure and Function. 24・6. 666 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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