• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

貧食による不要細胞の除去機構

研究課題

研究課題/領域番号 11780441
研究機関金沢大学

研究代表者

平山 明子 (白土 明子)  金沢大学, 薬学部, 講師 (90303297)

キーワード貧食 / アポトーシス / ホスファチジルセリン / インフルエンザウイルス / リン脂質
研究概要

アポトーシス細胞ではその表面に貧食目印分子が出現し、これが食細胞の受容体に認識されることによりアポトーシス細胞選択的な貧食が規定される。11年度の研究では、貧食目印分子であるホスファチジルセリン(PS)の露出機構を解析するとともに、マクロファージによるウイルス感染細胞貧食時の目印分子の同定を行った。
1 アポトーシス細胞表層へのPS露出機構の解析
PSの細胞表層への移行を規定する酵素の候補である、アミノリン脂質転移酵素ATPaseIIおよび脂質スクランブラーゼについて、特異抗体を作成した。アポトーシス刺激を伝える受容体であるFas蛋白質を過剰発現させたHeLa細胞にFas依存のアポトーシスを誘導すると、リン脂質移行活性の変化と細胞表面へのPS移行とが検出される。アポトーシス誘導に伴って上記2種類の酵素蛋白質の量と質の変化をウエスタンブロット法で解析した。その結果、2つの酵素とも、PS露出時に細胞総蛋白質量あたりの酵素量に変化はなかった。また、SDS-PAGEで検出される分子量の変化もみられなかった。現在、免疫沈降法を用いて両酵素分子がリン酸化されている可能性を追求している。
2 マクロファージによるインフルエンザウイルス感染細胞貧食の目印分子同定
インフルエンザウイルス感染によりHeLa細胞にアポトーシスが誘導され、マクロファージはこれを選択的に貧食する。そこで、HeLa細胞表層に出現すると予想される貧食目印分子を解析した。ウイルス感染によりHeLa細胞表層にはPSが露出し、この時期は貧食が確認されるようになる時期と一致していた。さらに、PSリボソ一ムの添加により貧食反応は顕著に阻害されることがわかった。以上より、この貧食反応では、ウイルス感染によるアポトーシス依存に細胞表層に露出したPSがマクロファージへの貧食目印分子となることが判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] A.Shiratsuchi,and Y.Nakanishi: "Phoshatidylserine-mediated phagocytosis of anticancer drug-treated cells by macrophages"J.Biochem.. 126. 1101-1106 (1999)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi