• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

哺乳類受精における多精拒否へのシアル酸およびシアリダーゼの関与

研究課題

研究課題/領域番号 11780506
研究機関千葉大学

研究代表者

米澤 直人  千葉大学, 理学部, 助教授 (80212314)

キーワード受精 / 透明帯 / 糖タンパク質 / シアリダーゼ
研究概要

ウシ卵子透明帯の受精に伴う構造変化を調べ,酸性N結合型糖鎖からのシアル酸の遊離が起こることを以前に見いだしている。昨年度には,受精に伴うシアル酸の減少が透明帯の精子結合活性の低下の原因であることを明らかにした。ウシ精子にシアリダーゼ活性がほとんど検出されなかったことなどから,受精に伴う表層顆粒崩壊によって放出されるシアリダーゼが透明帯に作用するものと考えた。本年度はこのシアル酸の減少を起こす表層顆粒由来シアリダーゼの同定を進めた。既知のシアリダーゼとしては細胞膜型,リソソーム型および細胞質型の3種類が知られている。新種のシアリダーゼである可能性も考慮し,各種シアリダーゼ間で比較的保存されているアミノ酸配列を用いたRT-PCRを行った。今のところ新種のシアリダーゼは発見できていない。ウシに関しては細胞膜型シアリダーゼだけがcDNAクローニングされている。本研究で新しくリソソーム型シアリダーゼのcDNAクローニングに成功した。RT-PCRにより,卵巣で両者が発現していることがわかった。細胞質型シアリダーゼについてはまだcDNAクローンが得られておらず,卵巣で発現しているかどうかも不明である。他に,アフリカツメガエル卵で表層顆粒の主要成分であることが知られているレクチンのウシホモログのcDNA断片を得ることに成功した。今後,細胞質型シアリダーゼなどの各cDNAのクローニングを行い,3種のシアリダーゼについて表層顆粒に存在するものの同定を進める予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 甘利真司: "Essential role of the nonreducing terminal α-mannosyl residues of the N-linked carbohydrate chain of bovine zona pellucida glycoproteins in sperm-egg binding."Molecular Reproduction and Development. (in press).

  • [文献書誌] 中野實: "Localization of sperm ligand carbohydrate chains in pig zona pellucida glycoproteins."Cells Tissues Organs. 168・1-2. 65-75 (2001)

  • [文献書誌] 久野仁子: "The presence of a glycosyl phosphatidylinositol-anchored alpha-mannosidase in boar sperm."IUBMB Life. 49・6. 485-489 (2000)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi