研究課題
1)Motopsin発現細胞の同定(Molecular Brain Research誌)Motopsinの発現が最大となる生後10日齢の脳についてMotopsinが大脳皮質II/III、V、および、IVb層、辺縁系、海馬CA1の一部、その他すべての運動神経核に発現していることをin situ hybridizationによって明らかにした。運動神経核以外の領域での発現は、生後10日齢でみられるものの、成体マウス脳では認められなかった。2)組み換え蛋白質の作製と酵素学的解析trypsinogenのシグナル配列の下流にヒスチジンヘキサマーとenterokinaseの切断サイトを連結したbaculovirus用のベクターを開発した。これにHippostasinのプロテアーゼドメインをつないだコンストラクトを作製し、baculovirus発現系で産生させたところ、培養上清中に組み換え蛋白質が分泌された。組み換えプロテアーゼはキレートカラムで容易に精製され、エンテロキナーゼで処理することにより活性化することができた。Hippostasinについては、Boc-Phe-Arg-MCAを良い基質とするkallikrein様の酵素活性をもつことが明らかになった(論文投稿中)。現在、産生効率を上昇させるべく、コンストラクトを改良中である。さらに、Hippostasinには選択的スプライシングにより脳型と前立腺型の2種類のmRNAが存在することを明らかにした。以上は、北米神経科学会、日本神経科学会、日本生化学会、分子生物学会等で発表した。
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