研究概要 |
本年度はGαqのノックアウトマウスにおいて、登上線維、平行線維-プルキンエ細胞のシナプス特性を調べた。結果、ノックアウトマウスは正常と優位差なく、通常のシナプス伝達効率は保たれていた。一方、平行線維のPaired pulse facilitation(PPF),登上線維のPaired pulse depressionにもほぼ変化はなかった。ただし、10-30msのinterpulse intervalのPPFは、優位に減弱していた。一方、LTDの発現はノックアウトマウスで完全に抑制されてされていた。以上のことから、通常のシナプス伝達効率には影響がないが、可塑性にGαqが関わっていることが明らかになった。来年度は、Gαqの上流領域である、mGluR1に着目し,そのシグナル伝達をノックアウトマウスで調べる予定である。
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