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1999 年度 実績報告書

クロスブリッジによる骨格筋活性化の通説を検証:ADPと低イオン強度の活性修飾機序

研究課題

研究課題/領域番号 11780597
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

山口 眞紀  東京慈恵会医科大学, 生理学講座第1, 助手 (30271315)

キーワードスキンドファイバー / 粘弾性測定 / ADP収縮 / 低イオン強度 / トロポニンC / ミオシン軽鎖2 / ^1H-NMR / 横緩和時間
研究概要

1.収縮中のファイバーの粘弾性測定
ADPで収縮させたスキンドファイバーの粘弾性を知るための予備実験として、Ca^<2+>で収縮させたスキンドファイバーの粘弾性を測定した。ピエゾアクチュエーターにより0.5〜1000Hzの正弦長さ振動をファイバーに加え、このときの張力をAE801張力計で検出した。張力をロックインアンプ(5610B,NF electronics)により粘性・弾性成分に分離し、ナイキストプロットすると、二つの異なる中心をもつ円弧を描き、収縮反応サイクルの中の二つの速度定数を分離できた。現在は、ADPで収縮させたスキンドファイバーでこの二つの成分がどう変化するかを実験中である。
2.低イオン強度での高活性化状態の解析
(1)スキンドファイバーからのトロポニンC選択的除去
低イオン強度によるスキンドファイバー活性化に対するトロポニンC・ミオシン軽鎖2除去の効果を調べるため、大槻らによるトロポニンT処理法を改良し、スキンドファイバーの構造を保ちながら(X線回折で確認)トロポニンCを選択的に除去する方法を確立した。計画していたCDTA法では、トロポニンCとミオシン軽鎖2がファイバーから同時に除去されてしまうが、トロポニンT処理法の導入によりトロポニンCの効果を分離してみることが可能となった。
(2)低イオン強度で活性化されたスキンドファイバー内の水構造解析
低イオン強度で活性化された筋の横緩和時間が増大していることを^1H-NMRにより見出した。筋フィラメント活性化に伴なうタンパク構造変化が、タンパクを取り巻く水分子の変化として顕われている可能性がある。現在、観察された緩和時間増大のうちの何割が筋タンパク構造変化に由来するかを調べている。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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