研究概要 |
1.ラット摘出肝の保存状態のモニタリング (1)開放端同軸プローブを作製し,インピーダンス・アナライザと組み合わせて,低温保存液中における肝組織の誘電挙動の変化を長時間に亘り追跡することに成功した. (2)誘電分散曲線の経時的変化あらかじめ設定した時刻に自動的に計測し,データ取りこみを行うコンピュータ・アルゴリズムを作成した. (3)誘電的指標(緩和強度,特性周波数,パラメータα)から,低温保存に伴う肝細胞の膨化や細胞内外のイオン状態の経時変化に関する情報が得られた. 2.各種臓器の異なる深さからの誘電的指標の検出 肝・肺・脳組織の表面から1mmおよび2mmの2種類の深さまで選択的に計測できるプローブを用いたところ,組織構築の差異を忠実に反映する結果が得られた. 3.肝・肺・脳・皮膚組織など多様な生体材料の誘電挙動を記述するのに有用な「新しい理論式」を提出した.
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