研究課題/領域番号 |
11791002
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
岩崎 信彦 神戸大学, 文学部, 教授 (20086052)
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研究分担者 |
奥村 弘 神戸大学, 文学部, 助教授 (60185551)
高橋 昌明 神戸大学, 文学部, 教授 (30106760)
鈴木 正幸 神戸大学, 文学部, 教授 (80107987)
塩崎 賢明 神戸大学, 工学部, 助教授 (20127369)
室崎 益輝 神戸大学, 都市安全センター, 教授 (90026261)
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キーワード | 阪神淡路大震災 / 地域社会 / 震災資料 / 歴史文化 / 『人と防災未来センター』 / 国家的港湾都市 / 兵庫津 / 住民団体 |
研究概要 |
本年度は、最終年度であり、基本的にこれまでの研究をまとめるとともに、地域杜会との今後の連携をさぐることに研究の中心を置いた。 阪神淡路大震災の記録および資料保存については、これまでの震災時の聞き取り、被災者遺族への聞き取りや、阪神淡路大震災の史料の保存活用、震災後の新たな地域社会形成過程の特質と課題などの研究成果を総合し、神戸新聞総合出版センターから出版された『大震災を語り継ぐ』で、その成果をまとめた。 また2月に兵庫県公館、尼崎地域研究史料館など被災地の県市町村の文書館、阪神淡路大震災記念協会などの関係団体・個人と総括の研究会をおこない、震災資料の保存の地域杜会形成における位置づけについて議論を進めた。このなかで、地域杜会の歴史文化形成の一環として、震災資料を具体的に研究、活用していくために、新たに創設される阪神淡路大震災記念『人と防災未来センター』を位置づけていくことが議論された。 一方、被災地の歴史過程形成については、前近代の国家的港湾都市である兵庫津研究の研究成果を、今年度はとくに中世における兵庫津の位置について検討をすすめ、その成果を神戸史学会編『歴史と神戸』などにまとめた。さらに被災地での近世、近現代の史料の収集保全活動を再総括し、そのなかで明らかになった地域の歴史文化について認識のあり方について議論を深めた。 また地元住民団体と協力して、旧兵庫津地域の住民と歴史文化について意見交換を行ったり、尼崎地域研究史料館などと、市民が自ら地域杜会の歴史を研究する方法についても検討を進め、歴史研究と地域杜会との連携のあり方について、いっそう研究を進めた。
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