研究課題
情報とコミュニティ形成のメカニズムの関係を調査し、情報の流通が地域のコミュニティ形成にどのような役割を持つかを明らかにした。インターネットなど新しい電子メディアを用いた「電子会議室」などの試みが住民主体の地域情報化へとつながる可能性とその際に陥りやすい問題点について検証した。また、障害者など社会的弱者に対して情報保障を実施するという立場から、大学における情報流通システムの構築を進めた。障害者を含むすべての学習者に情報アクセス権を保証することは学校教育における基本的な原則である。しかし、大学教育の場でそれが実現されている例はきわめて少数にとどまっている。手話や要約筆記技術を有するボランティアの養成とその組織化、情報通信技術を有効利用した新しい情報保障技術の開発など、障害を持つ学生を支援するシステムの構築を進め、それを運用した。さらに、情報通信技術を福祉分野に応用することで、市民情報の流通システムを核に持つ新たな社会福祉が実現する。情報通信技術を背景とする「福祉情報学」を構想し、その根源的な理念について明らかにした。
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