研究課題/領域番号 |
11791010
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
片山 一道 京都大学, 霊長類研究所, 教授 (70097921)
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研究分担者 |
清家 章 大阪大学, 大学院・文学研究科, 助手 (40303995)
松井 章 独立行政法人奈良文化財研究所, 主任研究官 (20157225)
百々 幸雄 東北大学, 大学院・医学研究科, 教授 (50000146)
安部 みき子 大阪市立大学, 医学部, 助手 (80212554)
中村 俊夫 名古屋大学, 年代資料測定センター, 教授 (10135387)
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キーワード | 古人骨 / 動物遺存体 / 続縄文時代 / 北海道伊達市 / 弥生時代 / 青谷上寺地遺跡 / 骨考古学 / AMS年代測定 |
研究概要 |
総括班(A班:片山、百々、清家)、古人骨班(B班:井上、中橋、毛利)、動物遺存体班(C班:松井、本郷)、年代測定分析班(D班:中村)、データベース化推進班(E班:石田、安部、國松)のそれぞれは、前2年の間に進めてきた研究を整理するとともに、古人骨および動物遺存体を研究対象とする骨考古学の将来の推進に向けて新たなる問題を設定するべく相互討論を深めた。A班は骨考古学研究の総合化を計るため、北海道伊達市教育委員会の協力のもと、7月27-28日の両日、人類学、考古学、分析化学などの関係研究者による公開シンポジウム「北海道からの新視点:もう一つの日本文化」を主催した。これまでに進められてきた続縄文時代人に関する人類学と考古学関係の研究の成果を画期的な形で公表した。ひとつの地域の歴史を解明するに古人骨や動物遺存体の研究が果たす可能性が示され、本州の弥生人と北海道の続縄文人とを相対化する道が提示された。多くの新聞紙上等で報道されるなどして成功を収めた。B班は鳥取大学解剖学教室の協力で5月12-13日の両日、青谷上寺地遺跡の弥生時代の層位で出土した膨大な量の被傷人骨と各種動物遺存体資料を臨検し、それらが残された時代的背景、最大限の情報を引き出すべく分析法、個別遺跡の骨資料を総合的に分析する調査システムなどにづき、プロフェショナルならではの議論を交わすワークショップを開催した。本研究班員など30名にものぼる研究者が参加した。C班は各地の収蔵機関にある動物骨資料を臨検して、種類とうちわけ、総量、保存状況などのデータ類を記録、写真記録、年代測定用サンプル作成するなどの作業を進めた。D班は各班が作成した試料につき、逐次、AMS年代測定を実施した。E班は、大阪市立大学に所蔵される古人骨資料の収蔵環境を整え、京都大学と大阪大学に所蔵される古人骨資料類のデータベース化を完成させた。全員参加の研究集会を2回、5月に鳥取市、7月に伊達市で開催した。年度当初の予定は滞りなく実施できた。
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