研究分担者 |
中野 博民 茨城大学, 工学部, 講師 (90257329)
近藤 良 茨城大学, 工学部, 助教授 (90186867)
周 立波 茨城大学, 工学部, 助教授 (90235705)
渡部 和 日立ビアメカニクス(株), 副技師長
清水 淳 茨城大学, 工学部, 助手 (40292479)
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研究概要 |
口径の大きいSiウエハを使うと,集積回路がプリントされた素子の取れる数が増えることから,素子1個あたりのコストが下がる勘定になる.現行のΦ200mmウエハに比べて本研究対象となるΦ300mmウエハから,同じ工程で約3倍のDRAMを作ることができる. 本研究は,Φ300mm口径のSiウエハを粗さがnm級,平坦度が0.25μm以下,しかもダメージフリーに加工することを目標とし,現在主流のラッピング,エッチング及びポリッシングの3工程をすべて研削加工に置き換えて,固定砥粒によるone-stop超加工機械とその中核技術の開発および実用化を行う.本年度の研究成果が次のように要約できる. 1.昨年度で開発成功したオングストローム分解能を有する超精密位置決め・アライメント装置を搭載した超加工機械を完成し,超磁歪の温度制御,加工液の供給・循環・清浄・恒温などの周辺装置との最終調整が予定通り完了した.現在研削実験を行っているところである. 2.φ300mmウエハに対して,昨年度で行った理論解析及びシミュレーションに基づいて実験を行った結果,Ra=1.0nm,global flatness=0.2μm/300という当初の目標を達成した.その成果を内外の学会に発表を行い,高い評価を得た.具体的には独のWECK社からテスト加工が依頼された. 3.現在は,特に加工によるウエハunder surface damageやdislocationについて,前年度で導入したX線回折装置を使用して,評価をしていろところである.その結果を加工パラメータフィードバックして加工条件の最適化を行う. 4.今までのダイヤモンド砥石を使った加工では,測定粗さがポリッシングと同等な値を得ることができたが,研削条痕がみられる.現在は工具メーカーと共同で新たにChemo-Mechanical Grinding用砥石を開発し,より完全な表面創成を試みている. 5.平坦度の測定については,日米科学協力事業を発足して,"超大型半導体ウエハ形状のナノ計測に関する共同研究"を精力的に行っている,今年度には,第1回目の会合をState University of NYで開催され,基礎実験のデータの確認作業を行った.来年度には開発したプロトタイプを実機に搭載して,測定性能について精査する予定である.
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