研究分担者 |
後藤 誠史 山口大学, 工学部, 教授 (00016817)
中園 眞人 山口大学, 工学部, 教授 (60164208)
浜田 純夫 山口大学, 工学部, 教授 (30164908)
中村 秀明 山口大学, 工学部, 助教授 (20207905)
高海 克彦 山口大学, 工学部, 助教授 (00171546)
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研究概要 |
本研究の目的は,今後増えるであろう社会基盤構造物(例えば,道路,橋梁,鉄道,港湾,河川,ダム,上下水道など)の維持管理を合理的に行う枠組みを作り,調査・点検方法の確立や補修・補強工法の開発・データベース化を行い,地域の特徴を考慮した社会基盤構造物の維持管理を支援できる実用的なシステムを構築することにある.昨年度は,維持管理の基本的なフローである「調査・点検」→「記録・保存」→「診断・評価」→「判定・対策」に沿って,主として橋梁に関する調査・点検手法について検討を行うとともに,調査・点検結果の記録方法や補修・補強の記録方法についても検討を行い,データベースのプロトタイプを作成した.このデータベースはインターネットを介して,地域各企業などで構成されている(社)山口県技術交流協会(リハテック研究会)および山口県土木建築部との情報の共有化が可能なウェブサイト・データベースになっている.また,これらのデータをより有効に活用するため,ラフ集合によるデータマイニング技術を用いて,埋もれているデータから維持管理に有用な知識の獲得を試みた. 本年度は,(社)山口県技術交流協会を核とする検討会での議論をさらに密にし,橋梁以外の構造物,すなわち,トンネル,配水池などにも適用可能なように,各種構造物の劣化要因を階層化するとともに自動的に描画できる機能の付加を検討し,既に開発が進んでいる橋梁を対象とした維持管理支援システム(BMS)に組み込むことにより総合的な維持管理システムのプロトタイプを開発した.その際,地域各企業で研究開発が進められている補修・補強材料や工法に関してもシステム内に反映させ,予算制約のある品質の最大化を考慮した最適維持管理計画案を,遺伝的アルゴリズム(GA)を適用することで高速に策定可能とした.
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