研究分担者 |
谷口 敏幸 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (00143074)
藤田 豊久 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (70124617)
牧野 和孝 秋田大学, 工学資源学部, 教授 (20026115)
水戸部 一孝 秋田大学, 工学資源学部, 講師 (60282159)
鈴木 雅史 秋田大学, 工学資源学部, 助教授 (60226553)
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研究概要 |
平成12年度は,前年度までに得られた成果をもとに,抗菌消臭材料およびバイオリアクターの開発・評価を行った.抗菌消臭材料は天然ゼオライトに光触媒を付加することで耐久性および自浄化作用を実現することが可能となる.その結果,天然ゼオライトにTiO_2を20%混合し作製した複合化物は紫外線の照射により3時間でアセトアルデヒドで180ppmから80ppm,アンモニアで200ppmから10ppmへと分解吸収する事を確認した.一方,天然ゼオライトから菌体固定化用の担体(バイオリアクター)作製の検討を行い,酵母及び乳酸菌を固定化するための最適な固定化担を開発するとともに,ゼオライト担体を用いて実際のバイオリアクターへの応用について検討を行った.バイオリアクターシステムとして,可溶化した米液化液から高濃度エタノールを生産するために固定化麹菌と固定化酵母を用いた高濃度エタノール生産を試みた.その結果,本リアクターにおいて反応液を循環させることにより完全混合を達成することが出来,40日間にわたり担体を損傷することなく安定に発酵を行うことが出来た.また,申請当初は研究計画に含まれていないが,ゼオライトの高度利用の観点から,今年度から新たに下記の研究も進めている.「排水中の重金属イオンの回収技術に関する研究」:天然ゼオライトと触媒を排水(pH8)に加えることで,100%との高い効率で排水中のNiをゼオライトに吸着できることを明らかにした.現在,他の重金属イオンに対する回収効率の検討を進めている.「ゼオライトによる遠赤外線放射ヒータの医療への応用」:作製した放射体が高い遠赤外線放射特性と面光源としての均一性を併せ持つことから,従来医療分野で行われていたサーモグラフィ検査に利用可能な,遠赤外線光源としての応用を研究する.現在,大学病院と共同で乳ガン検査への利用可能性を調べている.
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