研究概要 |
1.研究態勢の整備 超音波篩い器,高温熱膨張測定装置,高温電気炉の設置は予定どうり進んだが,セラミクス質バルーン試作装置と局所歪計測装置の製造・設置が遅れ年度末にようやく使える状態になった.現在歪みに関する定量的な研究が進行中である.2年度には,カプセルの強度,複合坏土の可塑性等について研究する必要がある. 2.研究の実績 シラス等各種の火山灰から生産されている中空ガラス質バルーンの熱的性質を解明し,高強度カプセルを開発した.また,愛媛県で産する砥部陶土をもちいた砥部陶磁器の熱性質,および,愛媛県産の菊間瓦として知られている五味土を用いた焼成瓦粘土の熱的性質を研究した.高強度カプセルと砥部陶土の複合材料であるウッデイセラミクス,および,高強度カプセルと五味土瓦粘土の複合材料であるウッデイクレイタイルの研究・開発をすすめ,いずれも超軽量・高断熱・高強度性を合わせ持つ新素材を得ることが出来た. 高強度カプセルと母材との熱融合性,カプセル同士の熱溶解,歪み誘起強化作用について研究が進行中である.高密度分散系では,一部,カプセル同士の熱溶解による空隙の拡大現象があらわれるので,熱溶解を防止するため,カプセルの表面改質の研究を企業研究機関と進めている. ガラス質意外に高強度セラミクス質バルーンの試作研究も進めており,基礎研究を学内で進めると共に実証研究を企業と共同でおこなっている.
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