研究課題
高性能ネットワークの構築により仮想現実技術は、時間や空間を越えた新しいテレインタラクションシステムとして期待されている。従来・触覚・力覚系のシステムは単一の機構によって構築され、多様な触覚・力覚の再現を同一環境で行うことは困難であった。そこで、我々は表現可能な触覚・力覚の種類や範囲が使用する機構の機械的構造やネットワーク環境を考え、複数の機構を組み合わせた形態の仮想触覚・力覚システムを構築してきた。本研究では、地域の3研究機関が仮想触覚・力覚による超現実テレインタラクションの基盤技術に関して連携し研究を行なって来た。特に、石川県工業試験場では、地場産業である伝統工芸品の九谷焼、輪島塗や銅器などの製品デザインのために手形状入力装置用いた3次元造形システムの開発研究を行ない、柔軟なインタラクションシステムを開発した。一方、研究代表者の北陸先端科学技術大学院大学では、フオースディスプレイ型仮想力覚インターフェースを用いて3次元造形システムの研究を行ない「質感」「触感」などの感覚を含めた工芸品造形システムの開発研究の可能性を示した。次年度では、このフォースディスプレイ型仮想力覚インターフェースを石川県工業試験場で開発している製品デザインシステムに導入し、超現実感のある3次元造形システムにする予定である。(株)インテックW&G研究所では、仮想触覚・力覚を用いた伝統工芸品・地場産業製品のデータベース構築と仮想現実環境展示システムの構築を行ない、ネットワーク介した3研究機関の間でシステム構築の可能性について検討行なっている。北陸先端科学技術大学院大学のイントラネットを介した2台のフォースディスプレイ型仮想力覚装置を用いた3次元協調型造形システムのプロトタイプは完成した。
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