研究分担者 |
寺野 隆雄 筑波大学, 大学院・社会工学系, 教授 (20227523)
中西 英之 京都大学, 情報学研究科, 助手 (70335206)
八槇 博史 京都大学, 情報学研究科, 講師 (10322166)
北村 泰彦 大阪市立大学, 工学部, 助教授 (00204917)
西村 俊和 立命館大学, 理工学部, 助教授 (00273483)
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研究概要 |
本年度は,デジタルシティのヒューマンインタフェース及び情報流通に関して以下の研究実績を挙げた. 1.デジタルシティの3次元インタフェースの開発 3次元仮想都市空間内で利用者のアバター(化身)が移動し会話できるシステムを,3次元デスクトップ会議システムFreeWalkをベースに開発した.また,歩行アニメーションの技術を連携先のNTTから導入し,3次元空間の中を歩行する人間の形をしたエージェントを実現した.このエージェントは利用者のアバターとして働く.これによって,デジタルシティを,無人の街ではなく,利用者が交流する活気に満ちた街とすることが可能となった.また,このシステムを用いれば,京都駅などを舞台にした大規模な仮想避難訓練を行い,3次元仮想都市空間の人間の認知・挙動に与える影響を分析することが可能となる. 2.デジタルシティの情報エージェントの開発 利用者との対話を行いながら,都市生活に関するWWW情報を提供する情報エージェントの研究を行った.人々との自然な対話を行うためには,実際の対話から収集した例から対話モデルを構築することが必要である.そこで,事例の収集と対話モデルの学習を繰り返すことにより,徐々に対話能力を獲得する枠組みを開発した.ここでは,Wizardとよばれる人間がエージェントになりすまして対話例の収集を行う.最初はシステムの生成する発話は当てにならないため,多くの発話をWizardが行うが,対話モデルが成長するに従い,Wizardによる補助は徐々に少なくなる.例として,利用者がガイドエージェントとの対話を楽しみながら京都の街を観光できるシステムを開発した.
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