研究分担者 |
香川 敬生 (財)地域地盤環境研究所, 主任研究員
澤田 純男 京都大学, 防災研究所, 助教授 (70187293)
岩田 知孝 京都大学, 防災研究所, 助手 (80211762)
上林 宏敏 大阪工業大学短期大学部, 建築学科, 講師 (30300312)
林 康裕 京都大学, 防災研究所, 助教授 (70324704)
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研究概要 |
京都盆地をターゲットとして,強震動予測に必要な地下構造情報をもとに地下構造モデルを構築し,地震動のモデリングをもとに地下構造モデルの妥当性と改良を行って,強震動予測及び地震災害予測の高精度化を計る.今年度に行われた研究は以下の通りである. 地震動アレイ観測とデータ収集:京都盆地における地震観測アレイを,詳細地下構造調査情報が得られていてモデルとの対比が可能な京都市南部久世橋通り沿いで展開し,観測を開始した.また,京都盆地及びその周辺部における地震観測記録の蓄積を継続した. 地下構造モデルの構築のための資料の収集:これまでに収集されている地下構造情報に加えて,今年度京都市で取り組まれた地下構造調査情報資料を収集した.またそれらにもとづいて地震動のモデリングに適切な形の京都盆地の地下構造のモデル化を開始した.地下速度構造情報収集のために京都盆地南東部の京都大学宇治キャンパス内及び周辺部で微動アレイ観測を実施し,堆積層のS波速度構造を推定した. 構造物被害と強震動の関係:木造建築物の地震動特性の解明のため,2001年3月に起きた鳥取県西部地震での震源強震域における木造家屋の地震動特性を調査した. 震源の特性化:既往研究の震源のモデル化と特に活断層情報をもとにして,発生確率の高い活断層で生じる地震の震源特性化を行い,震源モデル構築法について検討した. 高精度強震動予測方法の開発:上記の不均質震源の特性化や地下構造情報が収集された時に,地震シナリオをどのように構築するかの検討を行い,マニュアル化をすすめた. これらの研究成果は,日本地震学会,日本建築学会シンポジウム等で発表され,論文として公表されたもの,及び準備を進めている.ここまでに得られている研究成果に,今年度開始した観測データを加えて分析,とりまとめる予定である.
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