研究課題
地域連携推進研究費
平成11〜13年度の3年間にわたり、安定に動作する熱プラズマプロセス装置の開発、熱プラズマの生成・制御、混合粉末からのフェライト微粒子の高速合成などのプロセス開発に関して検討した。1.熱プラズマの生成・精密制御法の確立広い動作条件にわたって安定にプラズマジェットを発生する強制伸長型プラズマジェット発生器を基礎にした省電力型熱プラズマプロセス装置を開発し、材料プロセスへの応用可能性を検討した。また、このジェット発生器の特長をより生かす改良型高性能熱プラズマプロセス装置を試作した。2.混合粉末材料を用いたフェライト粉末の高速合成Fe203、NiO、ZnO、CuOの混合粉末を、熱プラズマ処理することにより、高品質のフェライト合成が可能なことを示した。また、この合成されたフェライトを粉末として回収する場合に、その品質は回収位置に殆ど依存せず、下流側で容易に回収できることがわかった。3.CCDカメラを用いたプラズマジェット計測システムを構築し、プラズマジェット温度の二次元分布測定が可能なことを示した。また、プロセス進行中のプラズマジェットの診断に関して、光パルス法による注入粉末材料の粒径、速度、温度測定を行い、その有効性を示した。4.粉末を材料とする2つの熱プラズマプロセスの確立(1)混合粉末材料を用いて、熱電変換材料であるβ"-アルミナの高速合成が可能なことを示し、高品質化およびMo溶射膜との2層膜の形成について検討した。(2)溶射が困難とされるMgO粉末を用いた溶射膜作製に成功した。5.誘導結合型RF熱プラズマ流のモデリング基礎方程式を有限要素法を用いて数値解析することにより、熱プラズマ流の速度分布に及ぼすプラズマガスの効果、粒子の加速・加熱について検討した。
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