研究課題
1 研究目的埼玉県本庄地域で実施されている「地域適合型高度情報通信サービスアプリケーションの研究開発」プロジェクトと連携し、アクセスネットワークに無線ATMを利用した次世代CATV実験網を、本庄地方拠点都市地域における高度医療情報ネットワーク支援システムのインフラストラクチャとすることにより、無線ATMの実用化に関する研究を行う。2 研究実施状況と今後の研究展開今年度導入した高速光無線通信システムは、他の多くのシステムが電波を用いているのに対し、レーザー通信による無線ネットワークを提供するもので、伝送速度が最大で200Mbps、接続距離が最大で2.75Kmという性能を持ち広帯域かつ遠距離間での無線通信に最適であり、本システムの導入は国内初である。このシステムの能力を最大限活かすため今年度構築したネットワークは、早稲田大学本庄キャンパスと連携先プロジェクト研究機関である専門学校間を結ぶ約2.5Kmの遠距離無線ネットワークである。システムの基礎実験実施に先立ち、無線通信にATMを適用させたネットワーク設計の基礎検討を行うと供に、連携先プロジェクトと研究打合せを行い、基礎実験を行うための準備を整えた。連携先プロジェクト研究機関に対し技術的な助言を行いながら共同実験を行い、基礎的な接続確認、電子ファイル伝送、伝送速度11Mbpsの動画像(MPEG-2 TSで符号化)伝送、そして通信トラヒック量に関する基礎データを取得することができた。また、連携先プロジェクトグループと「高度医療情報システム研究会」を通してシステム環境調査を共同で進めている。今後は、連携先プロジェクトグループと協力しながら具体的なシステム検討を行うと供に、実験で得られたデータなどを基に学会等での発表を行う予定である。