研究課題/領域番号 |
11794005
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大森 俊雄 東京大学, 生物生産工学研究センター, 教授 (20011984)
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研究分担者 |
野尻 秀昭 東京大学, 生物生産工学研究センター, 講師 (90272468)
西山 真 東京大学, 生物生産工学研究センター, 助教授 (00208240)
山根 久和 東京大学, 生物生産工学研究センター, 教授 (80090520)
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キーワード | ダイオキシン / Bioremediation / Bioaugmentation / 遺伝子転移 / Phytoremedhiation / モニタリング / 形質転換植物 |
研究概要 |
1.Terrabacter sp.DBF63株の塩素化ジベンゾフラン(DF)に対する分解活性を検討した結果、2-chloro-DF、2,8-dichloro-DF分解能を有すること、DFを唯一の炭素源・エネルギー源として4日程度培養した場合に強い分解活性を持つことが明らかになった。現在、DBF63株の添加方法や分解条件の最適化を行っている。 2.CARモデル汚染土に対し10^7 cell/g-soilのダイオキシン・カルバゾール(CAR)分解菌Pseudomonas sp. CA10株を植菌した場合、6週間目までは顕著な分解は認められないが、それ以降急激にCAR分解が認められた。この時のCA10株の消長を定量的PCR法により調べたところ、加えた菌数はほほ維持されており適応に時間がかかった可能性が示唆された。有機分の多い畑土壌ではCARの分解も速やかに起こり菌数も減少しないのに対し、有機分が極めて少ない土壌ではCAR分解も確認できずCA10株は添加後すぐに減少し7目には全く検出できなくなった。一方、新たに土壌から単離したナフタレン資化菌NE株(属未同定)とフェナントレン分解菌Burkholderia sp.P310株について、モニタリングのためのGFP標識を行った。 3.研究室所有の土壌細菌については、CAR分解系(car)遺伝子群・gfp遺伝子などの形質転換による取得を確認することはできなかった。現在、recipientとして混合菌系である活性汚泥を用いて形質転換効率を検討している。また、car遺伝子群のCAR分解能を持たない細菌への接合伝達により転移についても解析している。 4.DBF63株のダイオキシン分解系メタ開裂酵素DbfBの、細胞質、小胞体、細胞間隙での発現用プラスミドを構築し、シロイヌナズナ、タバコの形質転換を行った。現在、得られた形質転換植物体の解析を行っている。
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