研究課題/領域番号 |
11794012
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
西澤 直行 岩手大学, 農学部, 教授 (30003792)
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研究分担者 |
吉川 信幸 岩手大学, 農学部, 教授 (40191556)
高畑 義人 岩手大学, 農学部, 教授 (10133894)
平 秀晴 岩手大学, 農学部, 教授 (70045756)
伊藤 芳明 岩手大学, 農学部, 助手 (50312517)
長澤 孝志 岩手大学, 農学部, 助教授 (80189117)
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キーワード | 雑穀 / 生理機能性 / 事業化 / 商品化 / 雑穀農機具 / 食品開発 / 品種識別 / 雑穀パン |
研究概要 |
1.in vivoの5つの機能性の新知見を得た:(1)キビ蛋白質の肝障害抑制;(2)キビ蛋白質の高脂血症抑制、胆汁酸排泄促進;(3)プロテアーゼP分解キビペプチドの筋肉蛋白質の分解抑制;(4)キビ、ヒエの抗アレルギーの可能性;(5)モロコシのポリフェノール含量画分に血中コレステロール低下と抗酸化機能。 2.品種の遺伝子解析:複数地域由来の粟品種間のゲノムDNA多型の解析をAFLP法で解析し、64通りのプライマーセットで検索した。そのうち検出された多型の多い10組のプライマーセットがマーカーとして見出した。これはこの手法での識別を初めて明らかにした。 3.耐病性:キビから山間地で葉や穂に病原性を示すRhizoctonia菌、Fusarium菌を分離し、平地で管理の良い圃場では病害の発生はなく、圃場管理と雑穀の病害虫発生予防の関連を初めて明らかにした。 4.種子貯蔵タンパク質の変異性を解析:アワの主要な種子貯蔵タンパク質であるプロラミンの変異性を調査するために、日本及び中国のアワと祖先野生種であるエノコログサ46系統についてSDS-PAGEで調査した。その結果、大部分の系統は従来報告されているサブユニットパターンと同じであったが、岩手県北の系統において、今までに報告のないパターンを示すものが見いだされた。 5.効率的栽培の研究:ヒエの無農薬育苗の適正播種量が20g/箱を確立した。 6.地域連携商品化・事業化: (1)事業化,販売しているもの;a)雑穀パン-ひえ(商品名も同名)、b)モロコシ蒸しパン商品名;"高キビほっぺ"),c)雑穀農機具(雑穀刈り取り機);c)農家雑穀商品のパッケージデザインを岩手県商工会との連携で作成。 (2)製品化したもの;a)雑穀パン-きび、b)雑穀パン-あわ、c)雑穀パン-黒ひえ、d)雑穀の乳酸菌飲料。次年度、これらを商品化・事業化の予定である。 7.特許出願:2件特許出願し、1件特許出願準備中、1件商標登録出願。(1)急性肝障害を抑制させる機能性を有するキビ蛋白質濃縮物粉末(特願2001-71740);(2)血液中の脂質濃度を低下させ、抗酸化機能を有するモロコシの抽出物(特願2000-147044);(3)「高キビほっぺ」の商標登録(商願2000-75416);(4)プロテアーゼP分解キビペプチドの筋肉蛋白質の分解抑制機能(特許出願準備中)。
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