研究課題/領域番号 |
11794017
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
金子 周一 金沢大学, 医学部, 助教授 (60185923)
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研究分担者 |
民谷 栄一 北陸先端科学技術大学院大学, 教授 (60179893)
中本 安成 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (40293352)
本多 政夫 金沢大学, 医学部・附属病院, 助手 (00272980)
佐々木 基 澁谷工業株式会社, 主事
川上 文清 東洋紡績株式会社, 主席部員
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キーワード | バイオセンサー / 癌 / DNAチップ |
研究概要 |
癌に対するバイオセンサー型DNAチップを作製するため、以下の研究を行った。昨年度の研究をさらにすすめ、臨床材料の測定が実際に可能であり、良好な成績が得られた。基礎的な開発はさらなる条件設定等の課題が残っている。 1)DNAチップを用いた解析 9種の培養細胞、10個の肝細胞癌およびその10個の非癌部、24個の前癌病変の母地である慢性肝炎・肝硬変組織を用いて、作製したDNAチップにおける解析を行った。血液中のアルブミン濃度および組織中のαフェトプロテイン濃度とDNAチップにおける各遺伝子の発現頻度は良く相関した。各種のサンプルを用いた再現性もよく保たれており、バックグラウンドも低く、発現頻度も既報のDNAチップ解析と同様であったことより、作製されたDNAチップを用いた解析は臨床材料を用いても十分に解析が可能であることが示された。 2)遺伝子情報解析の構築 得られた遺伝子情報は膨大であったが、クラスター解析を中心とした解析により、発現遺伝子のプロファイルが効率よく行えた。またデータベースの作製はエクセルを用いて行われ、簡便で迅速な対応が可能なデータベースとなった。 3)バイオセンサー型チップ作製条件の設定 従来のDNAチップ作製装置を改良し、基盤上の微小な金属電極にDNAをスポットする装置を開発した。 4)バイオセンサー型チップの反応・測定条件の設定 基盤上にリソグラフィーの原理を応用し、微小電極を作製し、検体DNAとの反応条件、インターカレーターとの反応条件、測定条件等を検討した。
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