研究分担者 |
入江 真行 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (20305775)
山中 昇 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (10136963)
中峯 寛和 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (70155810)
谷 眞至 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (60236677)
永井 祐吾 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教授 (00172495)
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研究概要 |
1.遠隔病理診断の実施状況 計6医療施設との間で,昨年度に引き続き手術中の遠隔病理診断を実施した.昨年4月から本年2月までの11ヶ月間に126例に診断が試みられた.このうち,許容診断(良性・悪性は間違っていないが組織型が異なる)も含めた正診率は95%以上であった.一方,昨年度までに計3件発生した遠隔病理診断独自の(直接検鏡診断では起こり得ない)問題ならびに機器の故障などによる診断の支障は本年度には発生しなかった.さらに,研究期間中の年次別診断症例数は,44例(1999年),97例(2000年),143例(2001年),と着実に増加していることから,本研究費により,和歌山県において,手術中の遠隔病理診断を日常検査として定着せしめることに成功したものと考えられる. 2.遠隔病理診断実績の評価と学術活動 これまでの結果を分析し,他地域にはみられない本研究の特色として(1)大学内の一講座ではなく大学自体が依頼施設との間で協定書を取り交わしての実施であることおよび(2)病理専任の検査技師が不在の医療施設との間での実施であること,の2点を主眼に,昨年6月の第5回遠隔医療研究会において発表した.7月には,遠隔病理診断による遠隔手術支援の可能性を踏まえて,第4回Telesurgery研究会において診断実績を発表した.さらに12月には,和歌山県東牟婁郡・新宮市医師会地区での日本医師会生涯教育講座において上記結果を提示し,地域医療を担う医師会レベルでの評価を受けた.
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