研究課題/領域番号 |
11794031
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研究種目 |
地域連携推進研究費
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境保全
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研究機関 | 愛知県立大学 |
研究代表者 |
半田 暢彦 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (00022559)
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研究分担者 |
小口 高 東京大学, 空間情報科学研究センター, 助教授 (80221852)
木村 圭司 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (30294276)
鈴木 康弘 愛知県立大学, 情報科学部, 助教授 (70222065)
恩田 裕一 筑波大学, 地球科学系, 講師 (00221862)
杉盛 啓明 東京大学, 空間情報科学研究センター, 助手 (70302776)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | GIS / リモートセンシング / 植生変遷 / 航空写真測量 / DEM / 流出解析 / シミュレーション / 環境共生 |
研究概要 |
本研究においては、環境共生の議論のシンボルとして注目の集まっている「里山」について、写真測量やリモートセンシングの先端技術と現地観測データをGIS上に統合することによって、その動態を観測する方法論を検討し、取得されたデジタルデータに基づいて、地球温暖化問題とも密接に関わる炭素固定量評価手法の開発を行った。 報告書ではその成果を、第1章:里山の森林成長と二酸化炭素固定量評価の方法論、第2章:リモセン先端技術の森林計測学への応用、第3章:高解像度DEMの精度と応用、第4章:高解像度DEMに基づく丘陵地の流出解析と植生変化、として取り纏めた。 主な成果として、20世紀後半(過去50年間)の里山の自然環境復元をデジタル写真測量技術を応用することで可能とし、森林の変化をGISベースで詳細に解析できるようにした。森林成長を高解像度DEMによりとらえ、植生判別を行った後、針葉樹林および広葉樹林において二酸化炭素固定量を試算した。また、レーザレーダやMSSなど、先端技術を応用して立木の本数や林分材積を算出する方法論の開発を行った。これらを応用することで、二酸化炭素固定量評価手法を高度化できる可能性が示された。一方、高解像度DEM自体の精度検証を、モデル実験を導入して行い、森林動態観測における精度推定の方法論を検討した。さらに、高解像度DEMと現地における流量測定を実施し、植生の違いよる流出特性の違いを明らかにし、植生回復に伴う流出特性変化のシミュレーション手法の開発を行った。 以上を通じて、愛知県瀬戸市を例に、里山の地形的特徴と森林動態を具体的に把握し、その過程をシミュレートする基礎を構築した。
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