研究課題/領域番号 |
11794035
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
堀 正二 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20124779)
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研究分担者 |
佐藤 秀幸 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70167435)
葛谷 恒彦 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (80150340)
武田 裕 大阪大学, 医学部・附属病院, 教授 (20127252)
松村 泰志 大阪大学, 医学部・附属病院, 助教授 (90252642)
佐藤 洋 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10294092)
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キーワード | 急性心筋梗塞 / 多施設共同大規模臨床試験 / DNAバンク / 血清バンク |
研究概要 |
平成11年度より急性心筋梗塞の登録および専用フォームを用いて症例サマリーを作成し、患者背景・治療法・病状経過・転帰などの詳細な患者情報の蓄積管理を行った。また、数施設の人間ドックの協力により症例とage-、sex-matchedさせた健康人を登録し、健康人を対照としたcase-control studyの環境整備を行った。平成11年4月から平成13年1月末までに1627例が登録され、平成10年4月以後の症例も合わせ合計2513例の症例が登録された。予後調査は退院後3か月、6か月、さらに1年毎に予後調査票の郵送、回収により行い、現在、回収率は90%であり、電話調査を含めた予後追跡率は99%である。また症例登録と同時に急性心筋梗塞患者および健康人より、インフォームドコンセントを取得の上、血液採取し、血清保存およびDNA抽出を開始した。 平成12年度は、本システムを継続して運用することにより、1.急性心筋梗塞発症および長期予後に対するライフスタイルおよび冠危険因子、クラミジア、ヘリコバクター・ピロリ感染症の影響を調査した。2.急性心筋梗塞発症に関連すると考えられる遺伝子について遺伝子多型の検索を行った。 -症例登録および予後調査による古典的疫学調査の実施- 急性心筋梗塞発症の日内・週内変動を調査することによって、特定の群で発症のトリガーが異なる可能性が示唆された。また、うつ症状および炎症が長期予後を悪化させる可能性が示唆された。 -急性心筋梗塞の発症における感染症の関与- 患者および健常人の血清を用いてクラミジア、ヘリコバクター・ピロリの感染症検査を行った。 若年の急性心筋梗塞発症にクラミジア感染が関与している可能性が示唆された。 -分子疫学調査による心筋梗塞の内因性危険因子の解明- 中央管理センターのDNAバンクに保存した急性心筋梗塞の抽出DNAを用いて分子疫学調査を行った。心節梗塞発症に関連すると考えられる41遺伝子について検討したところ、187の遺伝子多型が同定され、このうちアミノ酸変異を伴う遺伝子多型は52種類認めた。
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