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2001 年度 実績報告書

高度好熱菌を利用した廃水処理に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11794038
研究機関東京薬科大学

研究代表者

大島 泰郎  東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (60167301)

研究分担者 横堀 伸一  東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (40291702)
玉腰 雅忠  東京薬科大学, 生命科学部, 助手 (10277254)
キーワード高度好熱菌 / 高温型コンポスト / 超好熱菌 / 好酸好熱性古細菌 / ゲノム解析
研究概要

本研究計画の目的は、九州地区で進められている2つの廃液、廃棄物処理に関する新しい技術開発に協力し、その生物学的、生化学的基盤を明らかにすることである。第一は、(株)山有が開発している高温型コンポストをになっている好熱菌の分離とそのさらなる応用技術の開発である。コンポストは発酵熱のため内部の温度が上昇するが、従来のコンポストが80度Cを上限とするのに対し山有のコンポストは90度Cを越える。このため、動物の皮膚など、難分解性とされる廃棄物も比較的簡単に分解される特長がある。本研究計画において、高温発酵の少なくとも一部を担っている新属新種の超好熱菌を分離した。本年度は、本菌の生化学的性質を調べると共に、その菌からDNAポリメラーゼをコードしている遺伝子を単離し、大腸菌内で発現させる系を開発して、発現産物の酵素的性質を調べた。本酵素が工学的に有用性があるかどうかについては目下解析中である。また、本菌以外の超好熱菌の存在について予備的な研究を行った。第二の技術は、三菱重工業と協力して開発した廃水処理技術で、久住地熱発電所から放出される硫化イオンを含んだ廃水を、好酸性好熱菌古細菌Sulfolobus tokodaiiを利用して硫酸イオンに酸化し、安全に放流できるようにした。本年度の研究では、まず、従来他の関連の細菌との進化系統関係など、明らかにできていなかった本菌の微生物学的性状の一部を明らかにし、すべての性質をまとめて記載し、関連雑誌に報告すると主に菌株保存期間に寄託した。さらに、他研究機関と協力し、本菌の全ゲノム塩基配列を明らかにした。なお、廃水処理技術としては、技術的に完成しており、実用化を待つ状態にある。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Toshiharu Suzuki et al.: "Sulfolobus tokodaii sp. nov.(f. Sulfolobus sp. strain 7), a new member of the Sulfolobus isolated from Beppu Hot Springs, Japan"Extremophiles. 6(1). 39-44 (2001)

  • [文献書誌] Yutaka Kawarabayasi et al.: "Complete Genome Sequence of an Aerobic Thermoacidophilic Crenarchaeon, Sulfolobus tokodaii strain 7"DNA Research. 8(4). 123-140 (2001)

  • [文献書誌] Raita Hirose et al.: "Crystal structures of mutants of Thermus thermophile IPMDH adapted to low temperatures"Protein Eng.. 14(2). 81-84 (2001)

  • [文献書誌] Toshiharu Suzuki et al.: "Adaptation of a thermophilic enzyme, 3-isopropylmalate dehydrogenase, to low temperatures"Protein Eng.. 14(2). 85-91 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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