研究課題/領域番号 |
11800011
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
須藤 研 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (40001804)
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研究分担者 |
衣笠 善博 東京工業大学, 総合理工学研究所, 教授 (30313365)
中林 一樹 東京都立大学, 都市研究所, 教授 (80094275)
源栄 正人 東北大学, 工学研究所, 教授 (90281708)
須貝 俊彦 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (90251321)
田中 淳 文教大学, 情報学部, 助教授 (70227122)
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キーワード | トルコ地震 / アナトリア断層 / パンケーク崩壊 / 都市震災 / 地盤崩壊 |
研究概要 |
1999年9月6日-13日の期間、トルコ大地震の実地調査を行った。調査は下記の3つの分野からなされた: (1)断層運動と断層近辺の地盤挙動 断層について、すぐに多くの研究者による現地踏査がなされていた。本研究ではこれに新たな露頭の発見を付け加えた、この発見の意義は従来説明困難であった断層オフセット量分布について合理的な解釈を提供した。地盤の大規模な挙動はとりわけ液状化サイトで多く観察された。液状化による構造物の災害と振動による災害がきわめて明瞭な対象をなしている。また、大規模沈降地盤は右横ずれ断層によるプルーアパートと関連付けられた。 (2)構造物と強震動 5-6階のアパート建物のパンケーク崩壊について詳しい調査がなされた。施工不良に加え不良建築資材に帰せられるものと理解された。強震計が多数配備されていないため地震動の見積り手法として飛び石観測がなされた。日本のように墓石が多くないゆえである。断層の近傍での構造物の被害はシステマティックな傾向があることが認められた。それは断層のスリップと整合的であった。 (3)災害対応、被災者・地震後遺 トルコ国の全産業の中枢域が大きな打撃をこうむった。この実情調査にくわえその長く継続する経済影響を分析した。また、アダパサールのような都市の大部分が脆弱な地盤に立っている災害サイトの再建復興を分析した。災害弱者へのアンケートを通じて地震後遺症が深刻であることが判明した。
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