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1999 年度 実績報告書

神戸サイ化石と極東アジアの環境変遷

研究課題

研究課題/領域番号 11800019
研究種目

特定領域研究(B)

研究機関兵庫県立人と自然の博物館

研究代表者

河合 雅雄  兵庫県立人と自然の博物館, 館長 (10027477)

研究分担者 酒井 治孝  九州大学, 大学院・地球自然環境教室, 教授 (90183045)
乙藤 洋一郎  神戸大学, 理学部・地球惑星科学, 教授 (90160895)
冨田 幸光  国立科学博物館, 地学研究部・古生物第三研究室, 室長 (00150029)
小笠原 憲四郎  筑波大学, 地球科学系, 教授 (20110653)
三枝 春生  兵庫県立人と自然の博物館, 研究員 (70254456)
キーワード哺乳類化石 / 古脊椎動物 / 日本 / 古第三紀 / 神戸層群 / 古環境 / 古地磁気
研究概要

神戸市北区において、始新世のサイ化石の発掘調査を約1ヵ月間行った.サイの化石は,神戸層群吉川層長尾砂岩泥岩層中の植物遺体をほとんど含まない青灰色の砂岩〜シルト岩層およびその上位に重なる植物遺体を大量に含む砂岩層の2層から産出した.上位の層は下位の層を削り込んでおり,チャネルを形成している.産出した化石は上下層ともに大部分が骨片であったが,これらは上位の化石産出層準では,複数個体に,これに対して下位の層では一個体に由来していた.同定に耐えられる標本は,上位層からの寛骨(腰の骨),臼歯,犬歯,椎骨,下位層からの寛骨,肋骨,椎骨,下顎犬歯,臼歯,小臼歯などである.これらの剖出,保存処理,同定は12年度に行う予定であるが,発掘現場で観察した限りでは,今回の化石はザイサンアミノドンである可能性が高い.また化石骨の採取と同時に,大型植物化石の採集,地層の堆積学的な観察,花粉・珪藻化石試料の採取,古地磁気試料の採取をおこなった.古地磁気試料(シルト岩)からは残留磁化が確認されたので,さらに資料を周辺地域でも採取すれば古地磁気層序を確立することが可能である.残りの試料の分析は12年度に行う予定である.
今回の発掘では,近隣大学・高校の学生,社会人などからなる多くのボランティアが参加して進められた.したがって今回の発掘は学術調査であると同時に普及教育の場ともなった.現場の安全上の問題等から今回はボランティアを限られた範囲から募集したが,12年度に行う第二地点での化石発掘では,発掘ボランティアをより広く募集する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 冨田幸光: "日本最古の大型哺乳類"ナショナル・ジオグラフィック 日本版. 2月. 102-105 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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