研究概要 |
使用者による工学的観点からルーズサーフェイスに関して検討を行った本年度の成果を報告する。 まず,官能検査手法を用いて,実在する種々の粒状の材料,つまりルーズサーフェイスを所定の大きさのケースに敷き込んだものを試料とし,試料上を歩行した際のルーズサーフェイスの挙動を把握した。ここで挙動として把握する足の挙動には再現性がないこと,上下,前後,左右に動く足の挙動を正確に測定するのは技術的に困難なこと,などの理由から足の挙動を直接測定する方法を採用せず,官能検査手法を用いて使用者が感じるルーズサーフェイスの挙動を心理学的尺度として把握した。 次に,心理学的尺度として求めたルーズサーフェイスの挙動に対応する物理量を求めるため,人間の歩行解析から得られた既往のデータなどを参考として,ルーズサーフェイスの挙動測定装置を設計・試作した。 さらに,心理学的尺度として求めたルーズサーフェイスの挙動と,設計・試作した測定装置で測定される物理量との対応をルーズサーフェイスの挙動の定量的表示として提示した。 以上,使用者による工学的観点からルーズサーフェイスに関して検討を行った結果について報告した。
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