研究概要 |
画像入力を用いた非接触型インタフェースの実験システムを構築した.ユーザの映像はビデオカメラを通じて,ビデオキャプチャ機能を有したパソコンに取り込まれる.パソコンでは,ユーザの動きを我々が開発した色分析によって検出する.ユーザには,パソコンで生成した映像とキャプチャしたユーザ映像とを合成して提示する.ユーザはこの合成映像を見ながら,パソコンによって描かれた映像上のボタンに触れるなどというアクションによって,パソコンとのインタラクションを行う.なお,本実験システムでは,ユーザに提示する映像のサイズを可変とすると同時に,ユーザに対して鏡像を提示するために,投射型の液晶プロジェクターと背面投射型スクリーンを用いている.また,利用風景をビデオカメラにより録画し,行動分析に利用している. この実験システムを用いて,非接触型インタフェースのユーザビリティの評価を行っている.実験タスクとして,(1)目的とする点のポインティング,(2)階層構造メニューの操作,および(3)外部デバイス操作を与え,フィードバック情報の種類(視覚的,聴覚的,および両方)や合成映像の提示サイズをパラメータとして変化させる. これまでにユーザに提示するユーザ映像の有無,ユーザ映像の大きさ,さらには.パソコンで描画するボタンなどのCG映像の大きさが操作精度,操作速度,およびユーザの主観満足度に与える影響について分析を行っている.今後,さらに詳細な分析を行うと同時に,他のパラメータを変動させた場合のユーザビリティへの影響について検討する.
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