研究概要 |
1. 理論基礎検討 連想記憶方式の基本的考え方を調査すると同時に,オントロジーの基本的考え方および応用事例の調査を行い,ファジィ集合による両者の融合方式について検討した. 2. 典型的な応用領域での課題抽出 (1)テキスト同士のマッチングによる情報検索: 典型的な応用事例として,デジタルTV放送での視聴者の好みの学習と番組推薦,サーチエンジン,文書の自動分類を取り上げ,テキストによる概念の表現方式とマッチング方式について検討した. (2)パターンと言語とのマッチングによる情報検索: 典型的な応用事例として,音楽検索,画像検索,自動車の運転者の断片的挙動からの意図の推論を取り上げ,パターン情報とシンボル情報の融合処理に関する課題を検討した. 3. 基本的知識処理フレームワークの検討および検証 テキストで記述された対象同士をオントロジーを経由して間接的にマッチングする方法が有効であると判断しその処理の基本的な考え方をまとめた.また,パターン情報をプリミティブなシンボルの記述に変換しさらに上位のシンボルに段階的に結び付け全体を統合処理する方法が有効であると判断しその処理の基本的な考え方をまとめた. 上記事例,「デジタルTV放送での視聴者の好みの学習と番組推薦」において,視聴者が過去に見た番組のEPG(Electric Program Guide)に含まれる重要語から視聴者の好みをオントロジー内に学習により形づくり,新しく視聴候補となる番組の選好度を求める方法を提案した.またその成果を,SMC'99及びAROB'00で発表した.また事例「音楽検索」では,手紙文からその雰囲気をオントロジーを用いて認識し,それに近い雰囲気の曲を選択する方法を提案した.またその結果をFUZZ-IEEE'99で発表した.
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