研究課題/領域番号 |
11833019
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
倉橋 弘 国立感染症研究所, 昆虫医科学部媒介生態室, 室長 (00100074)
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研究分担者 |
林 利彦 国立感染症研究所, 昆虫医科学部媒介生態室, 主任研究官 (90189655)
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キーワード | オビキンバエ / chrysomya / 標本検査 / 系統進化 / Evolution / Taxonomy / 新種 |
研究概要 |
1998年までに記載された各タクサについて文献上の整理検討を行いオビキンバエ亜科のキンバエ2族14属87種が確認された。一方、国立科学博物館、九州大学、北海道大学、愛媛大学をはじめとする国内の各大学・研究機関所蔵の標本を整理検討し同定する作業を行った。約3000頭に及ぶキンバエ類の標本を検査することができたが、国内研究機関の資料はほとんどが日本産のキンバエに限られオビキンバエChrysomyaは3種と少ないことがわかった。しかし、東京医科歯科大学医動物学教室と国立科学博物館動物研究部、国立感染症研究所昆虫医科学部レフアレンス・ミユージアムには海外学術調査の際に集められた国外の貴重な標本があり研究を進展させることができた。また、アメリカ合衆国のカーネギー自然史博物館と台湾予防医学研究所から借用した標本からはこれまで記載されていなかった新種と思われるトリキンバエProtocalliphora属の2種が発見された。アフリカのナミビア国立博物館から借用したBrandberg山の学術調査標本の中には国内で入手困難なアフリ力産のオビキンバエChrysomya属の液浸標本が多数あり、アフリカ産のオビキンバエの種を比較することができ、将来分子系統学的解析を行う際の材料としても利用できるようになった。
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