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2001 年度 実績報告書

オビキンバエの系統進化

研究課題

研究課題/領域番号 11833019
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

倉橋 弘  国立感染症研究所, 昆虫医科学部・媒介生態室, 室長 (00100074)

研究分担者 林 利彦  国立感染症研究所, 昆虫医科学部・媒介生態室, 主任研究官 (90189655)
キーワードオビキンバエ / Chrysomya / 比較形態学 / 系統解析 / 系統進化 / Evolution / Taxonomy / 租先形質
研究概要

本年度はオビキンバエ亜科全体の系統解析を実施するため,カナダ農務食糧省中央実験農場昆虫部CNICとオーストラリアCSIRO、ANICに所蔵されている標本検査のため現地に赴いた.カナダCNICでは主に新北区,新熱帯区の42タクサの標本を比較解剖し,41の形態的特徴を分析し,祖先形質(0)中間(1)子孫形質(2)の三つの形質状態にスコアして,PAUP法により系統解析を行った.同様の解析をオーストラリアANICに所蔵されているオーストラリア・オセアニア区のオビキンバエ28タクサについて解析した.また,東洋区産オビキンバエ属の5種について,ミトコンドリアDNAのCOIからCOIIにいたる約2,300の全塩基配列を決定し,これまで判っている8種を加えた13種について分子系統樹を作製した.その結果,新大陸には3つの種群があり,一つはクロキンバエ族Phormiiniに相当し,これよりHmilucilia+Chloroproctaが分岐し,これにParalucilia+Cochliomyia+Compsomyiopsが結びつくことが判明した.後者2群はそれぞれ独立した族に分類されるべきものであると考えられる.オーストラリア・オセアニアのオビキンバエはこれまで1属とされてきたが,外部形態による系統解析でもミトコンドリアPNAによる分子系統解析でも少なくとも4つの種群に分けられべきものであることが示唆された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kurahashi, H., Chowanadisai, L.: "Blow flies(Insecta : Diptera : Calliphoridae)from Indochina"Species Diversity. 6. 185-242 (2001)

  • [文献書誌] Kurahashi, H.: "The blow flies recorded from Sri Lanka, with description of two new species(Diptera, Calliphoridae)"Japanese Journal of Systematic Entomology. 7. 241-254 (2001)

  • [文献書誌] Kurahashi, H.: "Four new species of the blow fly genus Thoracites Brauer & Bergenstamm with a key to all species"Cimbebasia. 17. 143-161 (2001)

  • [文献書誌] 倉橋 弘: "ハエ学,オビキンバエの起源を訪ねて"東海大学出版会,東京. vii+362 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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