研究概要 |
本研究では、小形電気機器に含まれる電気接点を対象にして,電気接点のアーク放電現象による電磁ノイズの波形とスペクトル及び電気接点間電圧・電流波形、電極表面などを同時並列的に測定を行う.また,各パラメータ間の物理的な相互関係に関する新たな分析法を見出して電磁ノイズ発生について解明し,そこからノイズ制御方法を提案及び実証を目的としている。平成11年度は,以下のように研究を進め,所望の成果が得られている. ・実時間並列測定システムの開発及び評価 アーク放電および電磁ノイズの測定に求められる条件や機能を整理し,実時間並列測定システムとして具備すべき機能を明確にし,システム構成上の対策を検討し,設計を行った.また,具体的な測定条件およびパラメータについて検討を行った.測定試験と並行して,測定システムの問題点について,システムの改良と評価を繰り返し,システム開発を行った. ・測定・分析及びモデル化 アーク放電および電磁ノイズの具体的な測定方法として,測定対象である小形電気機器に含まれる整流子モータの整流子(Cu)とブラシ(C)の開閉電気接点モデルを用い,電極開離時の電源線に及ぼす伝導ノイズの出力を観測した.また,開閉動作後の電極表面変化も同時に観測し,測定で得られた各パラメータのデータを基にこれらの相互関係について物理的変化より分析を行い,体系的に解明することができた. ・研究成果の報告 研究成果を論文誌などに投稿を行った。また、国内外の研究会合において発表し、情報交換を行った。
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