研究概要 |
1.協力5施設の評価者に、整形外科的手術の術前術後の脳性麻庫児のデータの収集を本年度も依頼し,データ収集を引き続き行っている.平成14年2月現在で,25名の脳性麻痺児(GMFCS level I 6名,level II 13名,level III 7名,level IV 9名)の術前・術後の粗大運動能力の変化を継続的に評価している.(3月末日で終了予定) 2.評価者の能力を一定レベルに保持するため、4月に信濃医療福祉センター,8月に熊本県立こども総合療育センターの2施設で、GMFMの講習会を行い、同時にデータの収集の仕方の指導を行った.現在手術データを収集できる評価者(基準テープのとの一致はKappaで0.6以上)は,当初の6名から134名に増加した. 3.これまでの研究成果を,中間報告の形で日本リハビリテーション医学会東北地方会(八戸,平成13年10月)で発表した.脳性麻痺児12名に対する検討の結果では,GMFCSのレベル毎で,術後の機能低下の大きさが異なり,また回復パターンもレベル毎にかなり差があることが判明した.GMFMは,中等度から重症児の術後運動能力の変化を鋭敏にとらえていたが,軽症児ではそうではなかった.手術の効果の判定時期に関しては,概ね6カ月の時点で行うのが良いと考えられた. 4.症例全体の検討に関しては,現在まだデータ収集が進行中であるため,出ていない.結果に関しては来年度のアメリカ脳性麻痺発達医学会(ニューオリンズ,平成14年9月)で発表予定である(抄録提出済み).
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