研究課題/領域番号 |
11835023
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
緒方 敦子 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 助手 (40305123)
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研究分担者 |
下堂薗 恵 鹿児島大学, 医学部, 助手 (30325782)
衛藤 誠二 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 助手 (70295244)
川平 和美 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (20117493)
田中 信行 鹿児島大学, 医学部, 教授 (40041454)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 半側空間無視 / 眼球運動 / リハビリテーション / 視線走作 |
研究概要 |
左半側無視は脳血管障害のリハビリテーション(リハ)における大きな阻害要因であるが、半側無視のメカニズムは未だ明かでない。注意障害あるいは眼球運動障害が基本的な原因であるとする考えが強いが、注意と眼球の運動き(注視)は関連があるため簡単には判別できない。今回の研究目的は、1)半側無視例の眼球運動障害を、前頭葉障害型(眼球運動準備障害)と頭頂葉障害型(注意障害)に分ける方法を確立する。2)眼球運動障害のタイプに合った眼球操作訓練を開発、実施する。3)眼球操作訓練による眼球運動自体の改善とリハビリテーションの効果(構成行為、歩行、日常生活動作)を検討する。ことである。 方法は、眼球運動測定装置として、非接触眼球運動測定装置、フリービューを使用した。課題は、モニター上に表示された、散在する視標の走査で、5つの課題からなっている。画面に点在する点をカウントする課題、4種類と画面に表示されたかな文字を音読する課題を作製した。課題は各々10題とし、ランダム提示されるようにプログラムを作った。眼球運動測定にあたっては、頭部の固定、課題遂行中のビデオ撮影、回答の録音など工夫した。対象は左片麻痺患者、および注意障害例とした。結果:眼球運動は1)正常例:視標の位置に関わらず、もれなく視線走査可能。速いスピードの視標移動にも追従可能。2)軽度の左半側空間失認を伴うADL自立例:視線走査は良いが左下を見落とす傾向。速いスピードの視標の移動に追従不能。3)重度の左半側空間失認によるADL低下例:右側視野への刺激に視線が引かれる傾向(注意が右にシフトしている)。の3つに分けられた。半側無視に対する訓練で日常生活能力も向上し、眼球運動も改善した。リハビリテーションについては、今後もより効果的なものを考案していきたい
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