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1999 年度 実績報告書

脳損傷患者の集中的運動療法における脳の可塑性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 11835025
研究機関鹿児島大学

研究代表者

衛藤 誠二  鹿児島大学, 医学部, 助手 (70295244)

研究分担者 田中 信行  鹿児島大学, 医学部, 教授 (40041454)
緒方 敦子  鹿児島大学, 医学部, 助手 (40305123)
川平 和美  鹿児島大学, 医学部, 助教授 (20117493)
キーワード脳卒中 / 磁気刺激 / 集中訓練 / 片麻痺上肢
研究概要

脳血管障害患者8名に、通常の作業療法をのみを2週間、集中訓練を2-6週間行い、上田上肢グレード、ブルンストロームステージ、STEF(simple test for evaluating hand function:簡易上肢機能検査)を施行し、上肢、手指機能の回復の程度を見た。通常の作業療法の期間は、関節可動域訓練やサンデイング等を行い、集中訓練期間では、それに加えて、抵抗をつけた介助自動運動の形で共同運動から分離したパターンを1日に500-1000回反復させた。集中訓練期間の前後で経頭蓋磁気刺激を行い、MEP(motor evoked potential:運動誘発電位)の変化を調べた。8の字コイルを用いて、患側、健側頭皮上をそれぞれ10ヵ所ずつ刺激し、母指外転筋から、表面筋電図でMEPを記録し、その振幅比(患側/健側)を求めた。集中訓練前が1.60±1.96(平均±標準偏差)、集中訓練後が1.33±1.47と、どちらも、患側の振幅が大きくなっており、集中訓練後に振幅比がやや低下する傾向があった。また、振幅が0.05mV以上であったポイント数の比(患側/健側)をとると、集中訓練前1.09±0.59、集中訓練後1.21±0.97であり、患側の反応ポイント数が多かった。
対象の8名中、明らかにMEP振幅比が低下した2名では、STEPが85-95点に改善し、上肢、手指機能の著明な改善が見られた。また、MEP振幅比があまり変化しなかった4名では、上肢、手指機能の著明な改善は見られず、STEFで0-49点の改善にとどまった。麻痺が改善し、上肢機能が共同運動レベルから分離する段階では、MEP振幅比が増大し、手指が巧緻性を獲得する段階では、MEP振幅比が減少するのではないかと考えた。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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