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2001 年度 実績報告書

視運動刺激をトリガーとする顏面神経支配筋運動記録分析による新しい脳高次機能検査法

研究課題

研究課題/領域番号 11835036
研究機関北里大学

研究代表者

向野 和雄  北里大学, 医療衛生学部, 教授 (60050473)

研究分担者 新井田 孝裕  北里大学, 医療衛生学部, 助教授 (30222730)
キーワード視運動刺激 / 顔面神経支配筋 / 片眼随意閉瞼 / 反対眼随意閉瞼 / 片側随意口すぼみ / 対側随意口すぼみ / 表面筋電図記録法 / illusional line motion
研究概要

視運動刺激による視覚入力に対する顔面神経支配筋である眼輪筋,口角挙上筋の各種機能を1)反射性瞬目blink,2)片眼随意閉瞼wink,3)反対眼随意閉瞼anti-wink,4)片側随意口すぼみpuckemouth,5)対側随意口すぼみanti-puckemouthの5種類の課題につき検査した結果を整理,追加,分析し、臨床応用に向けての概略をまとめた.方法論は視運動刺激を眼前に跳躍呈示し,それによる上記5課題のtaskを行なった.表面筋電図記録法で,電極は両下眼瞼外側,両下口唇外下側に,不関電極は耳介につけ記録した.それぞれ10回ずつの記録からその潜時(msec),正確性(方向の,%)を求めた.そのデータは個人差,練習効果による影響も大きいが,練習のあとの潜時も11年度の結果にほぼ類似しており,その20代青年平均値をみると1)blink:175msec,2)wink:230,3)anti-uink:275,4)puckermouth:260,5)anti-puckermouth:300となり,1),2),3)の間では差異がみられた.4)と5)の間でも差異が見られた.これらの事実は脳梁を介しての命令伝達が対側課題での長潜時に関与していると考えられた.正確性(方向の誤り,%)は0-20%が練習により0%近くなるが,個人差が有る.潜時の短縮という訓練効果については,個人それぞれでの有意な効果をみると,1)blink:4/11,2)wink:5/11,3)anti-wink:2/11,4)puckemouth:4/11,5)anti-puckemouth:3/11の被検者に有意な短縮がみられた.日常の臨床の現場ではまずその正確性の結果が第一にあげられ,更に広く,顔面筋に限らず,指,手,上肢,下肢なども同じ課題で検査する方向の一つのモデルとなる.本研究のヒントとなった眼球運動検査におけるanti-saccadeなど特殊課題の問題などをレビューした.
さらにillusional line motion sensationという錯視をもちいる空間視覚注意という臨床検査法をあらたに自作装置を開発検討し,視覚高位の機能を捉える方法を提示した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 向野和雄, 新井田孝裕: "後頭葉症候に関する最近の知見:眼球運動障害"Clin. Neuroscience. 18・12. 1387-1389 (2000)

  • [文献書誌] HandaT, Uozato H, Niida T, Mukuno K, Shimizu K: "The influence of ocular deviation on spatial visual attention"Invest Ophtalmol Vis Sci. 42・4. S53 (2001)

  • [文献書誌] 向野和雄, 新井田孝裕, 松崎広栄: "中枢性眼球運動-動的運動障害-"日本の眼科. 72・4. 435-438 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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