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2001 年度 実績報告書

複雑系の数学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11837002
研究機関北海道大学

研究代表者

辻井 正人  北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20251598)

研究分担者 森 真  日本大学, 文理学部, 教授 (60092532)
小室 元政  帝京科学大学, 理学部, 教授 (00186818)
津田 一郎  北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10207384)
盛田 健彦  広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (00192782)
キーワード複雑系 / 大域結合写像 / 区分拡大写像
研究概要

(1)本年度の研究は昨年度から引き続き結合振動子の数が10個の場合の力学系について解析し、次のような観測を得た。部分空間322111(振動子が3個2個2個の組で同期し残りの振動子が同期していない状態に対応する部分空間)上のアトラクタは実はその部分空間3322の上のアトラクタにある。近傍のパラメータでは部分空間3322上には4つの振動子の入れ替えについて対称な位置にあるアトラクタが存在する。そして、カオス遍歴が発生するパラメータではそれらのアトラクタが崩壊し、それらのアトラクタの吸引領域が結合して、軌道はそれらの4つのアトラクタ(の残骸)の間を行き来するようになる。つまり、部分空間上でカオス遍歴に対応する現象が起きる。この遍歴によって、各同期成分に対応する横断リヤプノフ指数(その同期の壊れやすさをはかる指数)の移動平均が大きく変化する。そのためにon-off intermittency と同様の状況が起きる。さらに、4つのアトラクタを経巡る間にはより小さな部分空間532, 55, 64に軌道が比較的長い時間滞在するのが観測される。この結果に基づくと、カオス遍歴が小さな次元の部分空間で起こったカオス遍歴がより大きな部分空間でのカオス遍歴を引き起こすというある種の階層構造をもつ、intermittency であることが想像できる。
(2)また、円周上の1次元写像の歪積について generic に物理測度の有限基本系が存在することを証明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tsujii, Masato: "Absolutely continuous invariant measures for piecewise exponding maps"Inventiones Mathematicae. 143-2. 349-373 (2001)

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公開日: 2003-04-03   更新日: 2016-04-21  

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