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2000 年度 実績報告書

内分泌かく乱物質の甲状腺・副腎・性線の内分泌機能に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 11839003
研究機関東京農工大学

研究代表者

田谷 一善  東京農工大学, 農学部, 教授 (60092491)

研究分担者 野口 純子  農林水産省, 農業生物資源研究所, 研究員
代田 眞理子  食品薬品安全センター, 秦野研究所, 研究員
キーワードゲニスタイン / シャトルボックス回避能 / HAA、LAAラット / Hatanoラット / 内分泌撹乱作用 / 春機発動 / 自発運動量 / 免疫機能
研究概要

本年度は、ゲニスタインの内分泌撹乱作用について検討した。
<方法> 実験には、シャトルボックス高回避(HAA)と低回避系(LAA)ラットを用いた。投与量は、5mg/kgとし、妊娠17日から泌乳21日まで母ラットに連日経口投与した。新生子は、母親による影響を除くためにSprague-Dawley系ラットの母親に育てさせた。
<結果>
1.雌性生殖機能への影響:(1)膣開口日齢…LAAでは、ゲニスタイン投与により膣開口が対照群に比べ有意に遅れたがHAAでは変化は認められなかった。また、成熟後の発情周期の回帰率にも差が認められなかった。(2)卵巣・子宮…HAAとLAA共に、グニスタイン投与による変化は認められなかった。
2.雄性生殖機能への影響:(1)春機発動…ペニス型の変化により雄の春機発動について調べた結果、LAAでは、ゲニスタイン投与により春機発動日令が対照群に比べて有意に遅れたが、HAAでは変化が認められなかった。(2)精巣・副生殖腺…精巣、精巣上体、精嚢腺、前立腺重量には、HAA、LAA共にゲニスタイン投与による影響は認められなかった。
3.発育への影響:雌雄ともにLAAでは、ゲニスタイン投与群で体重増加が抑制された。その他、副腎、胸腺、脾臓重量には、HAA、LAA共に変化は認められなかった。
4.免疫機能:HAAでは、ゲニスタイン投与群で白血球数の減少とPFC試験での反応低下が認められた。
5.オープンフィールド試験:HAAでは、ゲニスタイン投与群で増加が認められた。
6.シャトルボックス回避能と自発運動量:HAA、LAA共に変化は認められなかった。
<考察> ゲニスタインは、春機発動抑制、発育抑制および免疫機能抑制作用を有する事実が判明した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Katsuda,S.,Yoshida,M.,Watanabe,G.Taya,K.and Maekawa,A.: "Irreversible effects of neonatal exposure to P-test-octylPkansl on the reproductive tract in female rats."Taxicology and Applied Pharmacology. 165. 217-226 (2000)

  • [文献書誌] Tokei,A.,Suda,S.,Taya,K.,Hoshimoto,T.and Kago.H.: "Bisphenol A inhibits testicular function and increases LH secretion in adult male rats"Experimental Biology and Medicine. 226. 216-221 (2001)

  • [文献書誌] Herath,C.B.,Watanabe,G.,Kosuda,S.,Yoshida,M,Suzaki.A.ard Taya,K.: "Exposure of neonatal female rats to p-test-octylphenol disrupt afternoon surges of LH, FSH and Molactin secretion and interferes with sexual."Biology of Reprooduction. 64. 1216-1224 (2001)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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