• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2000 年度 実績報告書

内分泌かく乱物質の生体内ターゲットの探索その解析

研究課題

研究課題/領域番号 11839005
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

渡邉 肇  岡崎国立共同研究機構, 統合バイオサイエンスセンター, 助教授 (80212322)

キーワード内分泌かく乱物質 / アフィニティー精製 / フタル酸 / トリアゾール
研究概要

内分泌かく乱物質の作用機序の解明を目的として、内分泌かく乱物質の真のターゲットを明らかにする為に、アフィニティー精製法を利用したターゲットの精製・同定に着手した。
従来、内分泌かく乱物質のターゲットは、ホルモンレセプターとされていたが、それだけでは内分泌かく乱物質の多様な影響を説明することは困難である。そこで、ターゲットが他にも存在する可能性に着目し、内分泌かく乱物質と結合する生体レセプターの探索を行った。
対象とする内分泌かく乱物質としては、現在でも比較的汎用されているフタル酸とトリアゾール系の農薬の1つであるアミトロールを取り上げた。これら内分泌かく乱物質を、われわれの開発したアフィニティー精製用のラテックスビーズに固定化した。アフィニティー精製用のラテックスビーズにはエポキシ基が存在し、目的とする化学物質のアミノ基と反応し化学物質をビーズ上に固定化することができる。そこで内分泌かく乱物質のアミノ酸誘導体を合成し、ラテックスビーズと反応させることにより、内分泌かく乱物質固定化ラテックスビーズを作製した。
この内分泌かく乱物質固定化ラテックスビーズを用いて細胞の抽出液から精製を行い、結合タンパク質の精製を行った。抽出液調製用の細胞としては、子宮頚ガン由来のHeLa細胞を用い、核抽出液と細胞質抽出液をそれぞれ調製し、実験に供した。
その結果、フタル酸またはアミトロールを固定化したアフィニティーラテックスビーズを用いて特異的に結合するタンパク質を精製できた。さらに試料を大量に調製し、これらタンパク質のアミノ酸配列を決定し、遺伝子のクローニングを行った。現在、これらの遺伝子産物の機能について解析をおこなっている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Iguchi T.,Watanabe H.and Katsu Y..: "Developmental Effects of Estrogenic Agents on Mice, Fish and Frogs"Hormone and Behavior. (in press). (2001)

  • [文献書誌] Ishizu,K.-i.,Watanabe,H.,Handa H. et al.: "Roles of disulfide linkage and calcium ion-mediated interactions in assembly of virus-like particles composed of SV40 VPl protein"Journal of Virology. 75. 61-72. (2001)

  • [文献書誌] Shimizu,N.,Watanabe,H.,Handa,H. et al.: "High-performance affinity beads for identifying drug receptors."Nature Biotechnology.. 18. 877-881 (2000)

  • [文献書誌] 井口泰泉,渡邉肇,有薗幸司.: "内分泌攪乱物質による生態系への影響-ゴードン会議から-"日本臨床. 58巻12号. 2401-2408 (2000)

  • [文献書誌] 渡辺肇,半田宏: "転写因子Spl Vascular Biologyナビゲーター"メディカルレビュー社(印刷中). (2001)

  • [文献書誌] 渡辺肇,半田宏: "「基礎生化学実験法」第3巻5章 タンパク質の発現系"日本生化学会 編、東京化学同人(印刷中). (2001)

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi