研究概要 |
1,Ac/Dsトランスポゾンタギング法によるレポーター遺伝子のシロイヌナズナゲノムDNA上への導入とエンハンサートラップ系統の選抜。 レポーター遺伝子であるβーグルクロニダーゼ遺伝子(GUS)の上流にカリフラワーモザイクウイルスの最小限35Sプロモーターを付加したDs-GUSトランスポゾン、またAcトランスポゼースをコードしているAcトランスポゾンをそれぞれ組み込んだDs-GUSトランスポゾン形質転換シロイナズナを雄とし、Acトランスポゾン形質転換シロイヌナズナを雌として人工交配し、F1植物を得た後、F1種子からハイグロマイシン耐性体を選抜した。F1種子を自家受粉させF2種子を得た後、さらにF2種子の中からハイグロマイシン、クロスルフロン、ナフタレンアセトアミド耐性体を選抜し、自家受粉させF3種子を得た。 その結果258系統の耐性株が得られたが、その中でGUS発現を起こす系統は44系統見いだされ、エンハンサートラッフ効率は17.1%となった。 2,コプラナーPCBのGC/MS分析。 12種類のコプラナーPCBの中からTEF値の一番高い3,3',4,4'5-ペンタクロロビフェニール(ペンタCB)について、実試料からの抽出条件、GC/MS分析条件、検出下限などを検討した結果、アルカリ分解、ヘキサン抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィーでGC/MSに供する試料が調製できた。またSPB-Octyl(50mx0.2mm、スペルコ社製)がGC分離には最適であり、MSの分解能8000、ペンタCBのモニター親イオン325.8804を用いた高分解能SIM分析で、検出下限0.5pg/μlが得られた。
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