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1999 年度 実績報告書

外因性内分泌攪乱物質の細胞内蛋白リン酸化を指標としたスクリーニング法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11839029
研究機関産業医科大学

研究代表者

藤平 隆司  産業医科大学, 医学部, 講師 (40159124)

研究分担者 江藤 澄哉  産業医科大学, 医学部, 教授 (90010347)
キーワード外因性内分泌攪乱物質 / 環境ホルモン / 蛋白リン酸化 / スクリーニング / 二次元電気泳動 / 細胞内情報伝達
研究概要

外因性内分泌撹乱物質のスクリーニングに用いる2次元電気移動の系としてIPGphor等電点電気泳動装置と、より高分子量・高蛋白量を解析することが可能なアガロース2次元電気泳動法を用いて解析を行った。
材料としてバセドウ病患者甲状腺濾胞細胞のprimary culture、ヒトneuroblasoma cell line(MSN cell)、ヒト血清を用いて、内分泌撹乱物質の一つであるBisphenol A(BPA)添加による影響をSDS-PAGEあるいは二次元電気泳動にて展開し、silver stainingにて蛋白spotの発現量と2次元上の移動度を解析した。また、蛋白質リン酸化の解析には^<32>Pの代わりに抗phosphothyrosine抗体等によるWestern Blot AnalysisをEnhanced Chemiluminescence(ECL)にて検出した。
結果として、(1)BPAはバセドウ病甲状腺細胞において約80Kdのacidic proteinの発現を増強した。(2)BPAはMSN細胞において約34Kdのbandのチロシンリン酸化を濃度依存的に増強した。(3)BPAはMSN細胞においてHeat shock protein 27(HSP27)の蛋白発現を増強した。(4)BPAとヒト血清のincubationにて、約19kdの蛋白質の移動度に変化が観察された。
今回の検討で、このスクリーニングシステムは、リン酸化を指標とした細胞内情報伝達機構における内分泌撹乱物質の影響を検討するのに、十分な感度を有し、さらに複数の要素を同時に検討できる点で有用であることが判明した。今後、他の化学物質について解析してデータを蓄積し、生体作用のKey moleculeをスクリーニングして、質量分析にてその同定に進む予定である。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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