研究課題/領域番号 |
11871065
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
鈴江 璋子 実践女子大学, 文学部, 教授 (20052623)
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研究分担者 |
斉間 弓子 , 助手 (20296825)
宇田 朋子 聖徳大学, 短期大学部, 講師 (80279611)
小柳 康子 , 教授 (70259175)
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キーワード | 女性の職業 / 女性の自立 / 女性の自己発現 / 英米文学と女性 / 機械と女性 / 見られる者 / ヒロインの職業 / 情報メディア |
研究概要 |
現代文化の特徴の一つは情報メディアの著しい発達である。洪水や山崩れなどの自然災害、火災や疫病、戦争など一般人が近付きがたい情報を、速やかに、広範囲に、リアリティをもって伝達する手段として、写真技術は急速に高度の成長発展を遂げた。撮影技師という職業は20世紀の先端的職業として開かれ、比較的初期から女性の参入を許した分野である。 われわれ研究グループは、元毎日新聞報道部長武田忠治氏を招いて、カメラウーマンという存在が報道メディアにとってどのようなものであるか、女性の職業としてどのようなものか、カメラウーマン自身の問題、カメラウーマンを見る被写体の視線、カメラウーマンが撮影を行う様子を見る一般大衆の反応、映像を受け取る一般大衆の反応などについてデイスカッションを行った。ニュース雑誌『ライフ』創刊以来の専属カメラウーマンであったMargaret Bourke=White が例として挙げられ、「美しく写される被写体」であった女性から「社会の暗黒を暴く異端者」へ、女性というジェンダーに対する意識が変化してきた事実、さらにその先端を走った女性は、いわゆる「女性」の部分--結婚、出産、世間の評判などを犠牲にした「魔女」として弾劾され得る事実が改めて確認された。職業人としてのカメラウーマン研究は12年度に持ち越し、継続研究とする。 さらに12年度の作業としては「職業と女性」という主題に関して平成12年度日本ギャスケル協会第11回大会で、鈴江・小柳・宇田の3名が同協会の1名とともにンポジウムを行うことが決定済みである。
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