研究概要 |
本年度も第二コリント書に対象を絞って分析し、研究を進めた。 前年度に日本新約学会で発表した「第二コリント書10-13章の書簡理論的・修辞学的分析」の要約が、『新約学研究』に掲載された。 2000年7月にスウェーデンのルント大学で開催された新約学を中心とした国際研究集会(修辞学的批評)、2000Lund Conference on Rhetorical Argumentation in Biblical Textsで、"Epistolary Theoretical & Rhetorical Analyses of 2Cor,10-13"を発表した。(この関係でアムステルダム大学に本部がある国際アーギュメンテーション学会に加入。)書簡理論による分析と修辞学による分析を組み合わせて,第二コリント書1-9章と10-13章が別な手紙であり、1-9章、10-13章の順で書かれたことを解明し、2000年9月に立教大学で開催された日本新約学会で発表した。その原稿は、『敬和学園大学研究紀要』第10号に掲載された。紙幅の関係で原稿を半分に短縮したものが、『新約学研究』次号に掲載予定(印刷中)。 尚、本研究のきっかけとなった第二コリント書の注解書が再版された(『新共同訳新約聖書略解』、所収)。
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