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1999 年度 実績報告書

持続可能性指標の新展開

研究課題

研究課題/領域番号 11873002
研究機関東京外国語大学

研究代表者

大沼 あゆみ  東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (60203874)

キーワード持続可能な発展 / 市場の失敗 / パレート効率性 / ホテリング・ルール / 排出権取引 / グリーンNNP
研究概要

今年度は、研究課題である、環境外部性を考慮したグリーンNNPの再解釈を進める上で不可欠な、環境外部性が存在する経済での、通時的なパレート効率性の考察を行った。
この分析において、まず、通時的パレート効率性の条件を導出した。この条件は、環境外部性が存在しないときには、いわゆるホテリング・ルールとなり、資産市場の均衡条件と一致するのだが、外部性が存在すると、一般には一致しない。この性質より、環境資源が市場で取り引きされるのならば、一般にはパレートの意味で通時的効率性を実現することが不可能になることを明らかにした。その上で、環境資源の市場取引には、政府による所得移転が必要であることを示した。さらに、この結論を、現在注目を集めている「排出権取引制度」に適用した。排出権取引制度は、バンキングを認めると、通時的効率性を満たすものと考えられるが、本研究で導き出された研究からはそうではなく、所得移転制度による政府の介入が必要であることを示した。また、特定の生産関数の下で、上の所得移転制度を導入することにより、環境資源は、常に、長期的には、より保全されることが明らかにされた。この研究は、(2)として公刊予定である。
現在、研究課題の出発点として今年度に公刊したグリーンNNPに関する(1)の論文と結びつけることにより、持続可能性指標としてのグリーンNNPを発展させる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ayumi Onuma: "Sustainable consumption,sustainable development,and green net national Product"Environmental Economics and Policy Studies. 2. 187-197 (1999)

  • [文献書誌] Ayumi Onuma: "Environmental asset market failure,income transfer,and a reform of the tradeable emission permit system"Environmental Economics and Policy Studies. forthcoming.

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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