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1999 年度 実績報告書

人工市場経済のシミュレーション〜複雑系としての市場経済の一断面〜

研究課題

研究課題/領域番号 11873004
研究機関旭川大学

研究代表者

小野崎 保  旭川大学, 経済学部, 助教授 (10233595)

キーワード人工市場 / 複雑系 / 非線形 / シミュレーション / 限定合理性 / 独占・寡占
研究概要

今年度は,まずはじめにシミュレーションをおこなうコンピューター環境の整備をおこない,次いでシミュレーションモデル(マルチエージェントモデル)の大幅な改良を手掛けた.このモデルでは,同質的な企業と消費者が多数存在するような経済において,各主体が限定合理性という制約下で適応的に行動すると,競争の結果淘汰が進みやがては独占や寡占の登場することが示される.目下のところ以下の点が明らかになっている.
1.労働の移動可能性が独占・寡占の発生を説明する重要なパラメーターである.
(1)労働の移動可能性が非常に高いと独占企業が次々と交替する.
(2)労働の移動可能性が低くなるにつれ独占期間が長くなる傾向にある.
(3)労働の移動可能性がさらに低くすると寡占が発生するようになる.
2.収穫逓減か逓増かは独占・寡占の発生に対して重要な役割を果たさない.すなわち,収穫逓減下でも独占・寡占が発生する.両者の違いは,収穫逓増下では独占・寡占の発生パターンが労働移動可能性パラメーターの変化に対して相対的に敏感になるという点だけである.

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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