研究課題/領域番号 |
11874006
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宇野 勝博 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70176717)
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研究分担者 |
山根 宏之 大阪大学, 大学院・理学研究科, 講師 (10230517)
今野 一宏 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10186869)
臼井 三平 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90117002)
脇 克志 弘前大学, 理工学部, 助手 (30250591)
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キーワード | ブロック多元環 / 群環 / アウスランダー・ライテン / 既約加群 / コモホロジー群 / ランク多様体 / 対称群 / 交代群 |
研究概要 |
(1)次の場合に、群環上の既約加群は、アウスランダーライテングラフにおいて、丁度ふたつのエッジの端点にある、すなわち、いわゆる擬長さ(quasi length)が1の加群であることが証明できた。 (a)対称群のブロック多元環でいわゆる重み(weight)が2以上の場合。 (b)対称群の被覆群のブロック多元環でいわゆる重み(weight)が3以上の場合。 (c)交代群のブロック多元環でいわゆる重み(weight)が2以上の場合。 (d)交代群の被覆群のブロック多元環でいわゆる重み(weight)が3以上の場合。 なお、これらは、それぞれの多元環の対角カルタン不変量が少なくとも3であることを用いて証明されており、このこと自身も興味ある結果である。 (2)ある有限群のブロック多元環が擬長さ2以上の既約加群をもつとき、この群の部分商群のブロック多元環も擬長さ2以上の既約加群をもつことが証明できた。このことは、この問題が単純群の場合に帰着できることを意味する。 (3)対称群の既約加群のコホモロジー多様体を考察した。特に、いわゆる深さ2のヤング図形に対応する既約加群でそのコホモロジー多様体の次元が1のものがほぼ決定できた。このことは、周期性をもつ既約加群が決定されたことを意味する。また、このような加群は非常に特別な基本可換部分群の正則加群の拡張によって得られることを示すことができる。対称群上の加群のこのような構成方法は今まで全く知られていなかったものである。
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