研究課題/領域番号 |
11874024
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小川 卓克 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助教授 (20224107)
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研究分担者 |
後藤 俊一 金沢大学, 理学部, 助教授 (30225651)
隠居 良行 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助教授 (80243913)
杉田 洋 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助教授 (50192125)
松本 敏隆 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20229561)
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キーワード | 粘性解 / 数値解析 / KdV方程式 / Euler方程式 / 楕円型方程式 / モンテカルロ法 / 並列数値シュミレーション / 境界値問題 |
研究概要 |
研究実績 小川は研究分担者の加藤と共同で、KdV方程式の初期値が一点だけディラック測度のような強い特異点を持つ場合に、その解が時間が時刻0以外で時間-空間両変数方向に実解析的となることを証明した。この手法を発展させ、非線形Schrodinger方程式や一般の半線形分散型方程式で非局所作用素を含まない場合に、類似の結果を証明した。また小川は谷内靖と共同で3次元Euler方程式の初期値問題の解の爆発のための新しい十分条件を一般化されたBesov空間の記法で表現した。これにより、逆に過度が高々対数程度の特異点を持つ場合にはEuler方程式の解は、なめらかに延長できることも示した。 一方、隠居は無限層状領域におけるOberbeck-Boussinesq方程式のある種の定常解に対して、定常解が線形化安定性の臨界状態にあっても、初期撹乱の大きさに関係なく無条件安定であることを示した。 研究協力 小川は富士ゼロックス(株)の山田想研究員と共同で高速並列計算機を用いたモンテカルロ法による高速並列数値シュミレーションを楕円型境界値問題に適用し、高速シュミレーションのためのアルゴリズムの検討を行った。同時に、非線形楕円型境界値問題への適用と粘性解理論によるそれらの手法の数学的正当化への糸口を探った。
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