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1999 年度 実績報告書

ナノバランスによる量子真空場の零点振動力の精密測定

研究課題

研究課題/領域番号 11874037
研究機関東京大学

研究代表者

佐々木 真人  東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40242094)

キーワード量子真空場 / 零点振動力 / 精密測定 / ねじれ秤
研究概要

本研究より、トンネル電流の帰還制御による超微小力計測用のねじれ秤を開発し、量子電磁気(QED)が予言する零点振動力(カシミール力)の精密測定を行なう。さらにその摂動QED補正項を探り、物理的意味を実験的に調査する。従来、マイクロバランスと呼ばれる微小質量用ねじれ秤は天秤の腕の変位を零にするようねじれ角を追値制御する、いわゆる零位法を用い、最高質量測定感度を得ているが、変位検出に磁気または光学系を用い質量感度が制限される。本研究では一方の腕先端部に電極板を付け、2本のトンネル電流放電探針で挟むようにして変位を検出し、追値制御による零位法を用い飛躍的な感度の向上を図る。現行のSTMなどで用いられる技術では、間隔の分解能は0.1オングストローム、追値速度は数十kHzあるので腕の長さを20cmとすれば、原理的にはナノグラム(ng)より微小な感度を有することになり、「ナノバランス」の発明となる。本年度は以下のことを行った。
○除振台と電磁遮蔽の設計、製作。
○ねじれ秤の設計製作。ねじれ角は鏡を装備してそのレーザー光の反射にてモニターするように設計。
○環境振動の評価。上のねじれ秤とレーザーを用いて、ねじれ角のリニアリティとその安定度を確認。地面振動の影響が強く、2000年3月初めの柏・新キャンパスへの移転を契機に新設地下実験施設への移動を行いつつある。
○トンネル電流放電探針のピエゾアクチュエータの設計、製作、試験。探針のマウント法、ピエゾ制御法、そのフィードバック制御法の開発と評価を行ない、予想通りの高い感度を確認した。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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